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夜の闇よりも暗く、紺青の海洋の深海底よりも深く、無限の意味の結晶を開きつつ、暗黒に忘却され、記憶の薄明の彼方に忘れ去られた君。支えるものなき深海の無限の深みへと落下し沈んで行きつつ、思い出せるのは、君と交わした言葉の幽かな微かなエーコーの透明な悲しみ。生まれ生き、わたしの存在の故郷が、ただ空しさの答えに忘れ去られた夢幻であったと知ったときより、わたしのたましいは不在の夢であり、私たちは、もともとこの世界には存在していなかった。夜闇のなかの闇よりも暗く、忘れ去っていた君の紺碧に紺碧を重ねた眩暈の光の幻を、いつの日にか、私たちは知るであろう。レートー、闇を沈めた大洋よりも深く、涙の無限の湖よりも深く、私たちの悲しみを理解していた、その眸。レートー、闇よりも深く、大洋よりも暗く、忘れ去られた君の記憶の余韻を、わたしは思い出す。ああ、レートー、青の青、闇の闇。君の眸は、閉じられ、すべてを見つめていたと……わたしは忘却の限りない涙の底で、《真実》 を、はじめて理解する。
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